年金受給者でもキャッシングを利用できるのか調べている方のなかには、「年金だけでも申し込めるのか」「何歳まで利用できるのか」と不安を感じている方もいるでしょう。
結論からいうと、年金受給者が申し込めるカードローンはあります。ただし、年金収入を申込条件上の収入として扱うか、年金以外の収入が必要か、何歳まで契約できるかは各社で異なります。「年金受給者なら必ず借りられる」という意味ではありません。
この記事では、年金受給者の申込条件と審査で確認される点、年金を担保にする融資との違い、生活費を守るための注意点を順番に解説します。
この記事の要点
- 年金受給者でも申込対象になる商品はある
- 年齢上限と「年金のみで申込可能か」は各社で異なる
- 年金は貸金業法上、総量規制の基準となる年収に含まれる
- 申込可能でも審査通過が保証されるわけではない
- 年金を担保にした貸付けは法律で禁止されている
年金受給者でもキャッシングは利用できる?
年金受給者でも、申込先が定める年齢・収入などの条件を満たせば申し込める場合があります。
ただし、カードローンの申込条件は一律ではありません。公的年金だけを受給している人も対象とする商品がある一方、「安定した収入」に年金だけを含めない商品や、給与・事業所得など年金以外の収入を求める商品もあります。
また、申込条件を満たすことと審査に通ることは別です。申込後は、収入、毎月の返済余力、他社借入、信用情報などが確認されます。広告の「申込可能」という表示だけで判断せず、公式サイトの商品概要や貸付条件を読みましょう。
貸金業者からの借入れでは、年金は総量規制の基準となる年収に含まれます。日本貸金業協会も、定期的な収入として給与・年金・恩給などが年収に該当すると案内しています。ただし、これは年金受給者の審査通過を保証するルールではありません。詳しくは日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで」で確認できます。
年金受給者が確認したい申込条件5つ
1.申込時の年齢が上限以内か
カードローンには通常、申込可能な下限年齢と上限年齢があります。上限は商品によって異なり、65歳未満、69歳以下、74歳以下などの設定例がありますが、数字はいつでも変更される可能性があります。
確認するのは「現在の年齢」だけではありません。商品によっては契約中の年齢上限や更新時の条件が別に定められています。長く利用する可能性がある場合は、契約後の取扱いも商品概要説明書で確認しましょう。年齢条件の考え方はキャッシングは何歳から何歳まで利用できる?でも解説しています。
2.年金のみの収入で申し込めるか
年金受給者でもキャッシングを検討するときに最も確認したいのが、年金のみを収入として申し込めるかどうかです。
「安定した収入がある方」と書かれていても、その商品が年金を申込条件上の収入として認めるとは限りません。「年金以外の定期収入が必要」「年金収入のみでも申込可能」など、条件が明記されているかを確認してください。不明なら、申し込む前に公式窓口へ問い合わせるのが確実です。
アルバイト、パート、不動産賃貸などの収入がある場合は、その内容や継続性を申告することがあります。事実と異なる収入を記載すると、審査や契約に問題が生じるため、必ず正確に申告しましょう。
3.必要な収入証明書を用意できるか
借入希望額や他社借入額などによって、年金額改定通知書、年金振込通知書、所得証明書など、収入を確認できる書類の提出を求められることがあります。必要書類は申込先によって異なります。
書類の年度が古い、氏名や住所が本人確認書類と一致しない、画像が不鮮明といった場合は確認に時間がかかることがあります。申込前に有効な書類の種類と提出方法を確認し、最新のものを準備しておくとスムーズです。
4.借入希望額が返済余力に合っているか
貸金業者からの個人向け借入れは、原則として他社分を含む借入残高が年収の3分の1を超えないよう総量規制が適用されます。ただし、年収の3分の1は「借りてよい金額」や「必ず借りられる金額」ではなく、貸付けの上限に関する規制です。
年金から家賃、食費、医療費、介護費、保険料などを差し引いたあと、返済に回せる金額はいくらかを先に計算しましょう。毎月返済できる金額から考える方法は、キャッシング返済シミュレーションの使い方が参考になります。
5.契約後の利用方法を自分で管理できるか
Web明細、スマートフォンアプリ、ATM、口座振替など、借入れと返済の方法は商品ごとに違います。操作が難しいと感じる場合は、家族など信頼できる人に相談し、返済日をカレンダーに記録する方法も検討しましょう。
暗証番号やログイン情報を第三者へ渡すのは避けてください。電話やSNSで「審査のため」と称して暗証番号、キャッシュカード、通帳を求められても応じず、正規の登録業者かを確認することが大切です。
審査で確認されやすいポイント
年金受給者でもキャッシングの審査では、年金の有無だけでなく、返済能力を総合的に確認されます。
収入の継続性と毎月の返済余力
年金は定期的な収入ですが、受給額と生活費のバランスは人によって異なります。収入額だけでなく、希望額を返せる見込みがあるかが重要です。申込フォームでは、年収や居住形態などを正確に入力してください。
他社借入の件数と残高
すでに複数の借入れがある場合、返済負担が大きいと判断される可能性があります。申込前に借入先、残高、毎月の返済額を一覧にしましょう。他社借入が審査へ与える一般的な考え方はキャッシングの他社借入は審査にどう影響する?で確認できます。
信用情報とこれまでの返済状況
カードローンやクレジットの契約・返済状況は、信用情報機関に登録されます。現在または過去に長期延滞などがある場合は審査に影響する可能性があります。短期間に何社も申し込むのではなく、条件を確認して候補を絞ることが大切です。
年金のみの収入でも借りられる?
年金のみで申込可能な商品はありますが、すべての商品が対応しているわけではありません。
年金受給者でもキャッシングを利用できる条件を比較するときは、「年金収入を年収として扱うか」と「年金のみで申込対象になるか」を分けて確認することが重要です。
商品説明に「年金受給者も申込可能」とあっても、年齢条件、収入条件、居住要件などを同時に満たす必要があります。また、申込可能と審査通過は同じ意味ではありません。
年金以外の収入がない場合は、公式サイトで次の三点を確認しましょう。
- 年金のみの収入でも対象になるか
- 申込時・契約更新時の年齢上限
- 年金を確認するための必要書類
条件が曖昧なまま申し込むと、対象外で手続きが終わることがあります。問い合わせる際は、「年金のみ」「現在の年齢」「希望額」を伝え、申込対象かを確認すると話が早くなります。
一般的なカードローンと年金担保融資は別物
一般的なカードローンは年金を担保にする商品ではありません。
日本年金機構は、年金を担保に金銭の借入申込みを受けることは、例外なく法律で禁止されていると案内しています。以前の公的な年金担保貸付制度も、2022年3月末で申込受付を終了しています。詳細は日本年金機構「年金を担保にお金を借りることはできますか」をご確認ください。
「年金を担保に即日融資」「通帳やキャッシュカードを預ければ借りられる」などと勧誘する業者には注意が必要です。年金振込口座の通帳、キャッシュカード、暗証番号を業者へ渡してはいけません。正規業者か不明な場合は、金融庁の登録貸金業者情報検索サービスなどで登録を確認しましょう。
利用前に返済計画を作る方法
年金受給者でもキャッシングを利用する場合は、借りられる額ではなく、生活を維持しながら返せる額を基準に考えます。
まず、一か月の年金手取り額から、家賃、食費、水道光熱費、通信費、医療・介護費、税金、保険料を差し引きます。さらに、家電の故障や通院などの予備費を残し、そのうえで無理なく返せる金額を決めます。
たとえば月3,000円なら返せそうに見えても、返済期間が長くなると利息負担が増える可能性があります。金利、借入額、毎月返済額、完済予定日、利息総額をシミュレーションし、医療費が増えた月でも返せるかを確認してください。
生活費がすでに不足している場合、借入れで一時的に補っても翌月以降の返済が新たな負担になります。自治体の福祉窓口や家計相談、利用できる給付・減免制度を先に確認することも選択肢です。
年金受給者がキャッシングを利用する際の注意点
生活資金を先に確保する
年金は日々の生活を支える収入です。返済を優先した結果、家賃、食費、医療費を支払えなくならないよう、生活に必要なお金を先に確保してください。
利用限度額を預金のように考えない
利用限度額は自分のお金ではなく、借りれば利息が発生する枠です。限度額に余裕があっても、必要額以上を借りないようにしましょう。追加借入れを繰り返すと、完済時期が見えにくくなります。
返済が難しいと感じたら早めに相談する
返済日の前に難しいと分かった時点で、契約先の窓口へ相談してください。別の借入れで返済を続けると、多重債務につながるおそれがあります。金融庁は、財務局、法テラス、日本貸金業協会などの多重債務相談窓口を案内しています。
よくある質問
年金受給者でもキャッシングを利用できるかについて、申込前によく確認される疑問をまとめました。
年金だけでもカードローンへ申し込めますか?
年金のみでも申込対象になる商品はありますが、各社で条件が異なります。年金以外の定期収入を条件とする商品もあるため、公式の商品概要を確認してください。
何歳まで申し込めますか?
上限年齢は商品ごとに異なります。申込時の年齢だけでなく、契約更新時や利用中の年齢条件も公式情報で確認しましょう。
年金受給者は審査が厳しくなりますか?
年金受給者というだけで一律に決まるものではありません。収入、返済余力、他社借入、信用情報などをもとに各社が審査します。審査基準の詳細は公表されていません。
年金を担保にして借りるのですか?
いいえ。一般的なカードローンは年金を担保にするものではありません。年金を担保にした貸付けは法律で禁止されているため、そのような勧誘には注意してください。
家族に相談してから申し込んだほうがよいですか?
本人の判断で契約できますが、返済が家計や医療費に影響しそうな場合は、信頼できる家族や公的な相談窓口と一緒に状況を整理する方法があります。暗証番号や本人確認情報の共有は避けましょう。
まとめ|年齢・収入条件と返済余力を確認しよう
年金受給者でもキャッシングは、商品ごとの条件を満たせば申し込める場合があります。
- 年齢上限は各社で異なる
- 年金のみで申込可能かは商品ごとに確認する
- 申込条件を満たしても審査通過は保証されない
- 年金は総量規制上の年収に含まれるが、年収の3分の1は安全に借りられる額ではない
- 年金を担保にした貸付けは法律で禁止されている
- 生活費と予備費を残したうえで返済計画を作る
年齢条件、収入条件、金利、毎月の返済額を確認し、必要額以上を借りないことが大切です。すでに返済が苦しい場合は、新たに借りる前に公的な相談窓口を利用してください。

